福井看板01

 S班に劣らぬ実力でV戦線へ

古性優作20210707福井記事

古性 優作 

 近畿地区を代表する選手に成長を遂げている古性優作が、近畿勢をけん引する。
 
 昨年のビッグレースでも縦横無尽の活躍が光った。GⅠは名古屋オールスター、小倉競輪祭、GⅡ福井ウィナーズカップで優出。今年に入ってからも松阪ウィナーズカップで優出と、大舞台で高次元の攻撃力がさえわたっている。
 
 加えて安定感もピカイチだ。今年、決勝進出を逃しているのは1月の和歌山記念、5月の京王閣ダービー、6月の岸和田高松宮記念杯の3節のみ。決して立ち遅れることのない運びから、車券貢献度は実に高い。
 
 高松宮記念杯は優出こそ逃したが、キレ鋭い動きが際立っていた。「高松宮記念杯に向けてやってきた」と地元で行われるビッグ。古性にとって上半期の〝勝負レース〟だった。誰よりも気持ちが入っていて、仕上がりにも一切の妥協なし。
 
 初日、2日目は、いずれも別線の番手捲りに屈したが、鋭い捲りを繰り出して勝った清水裕友や、三谷竜生を最後まで追い詰めて成績以上の強さを感じさせた。準決は小倉竜二の押し上げで優出こそ逃したが、力感あふれる走り。小倉の激しい動きがなければ、決勝進出も十分あり得るほどの動きだった。
 
 強気な組み立てには定評があり、長年磨いているタテヨコの動きは競輪界で指折り。経験を積むごとに進化を遂げている。近年はS班に一番近い存在と言われており、高松宮記念杯で清水裕友、松浦悠士を苦しめたようにパワーアップは顕著。S班ともそん色ない実力の持ち主だ。
 
 今回も屈指の総合力を発揮して、V戦線の中心に躍り出る。

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