函館競輪開設69周年記念GⅢ「五稜郭杯争奪戦」は、あす22日から25日まで4日間にわたって開催される。

 

 S班戦士から清水裕友と村上義弘の2人が出場。そのほか古性優作、園田匠、新山響平、渡辺雄太、坂本貴史、諸橋愛、藤根俊貴ら好メンバーがそろって熱戦を繰り広げる。

 

 なお、最終日(25日)第6RではA級3班の上位選手が2班特昇(1~3着)を懸けて争う「レインボーカップ・チャレンジファイナル」が中嶋宣成、磯川勝裕、上野優太、福田真平、井田晶之、佐々木堅次、内山雅貴、井上嵩、山口敦也9人の出走で実施される。

S班戦士最年少がV決める

清水 裕友

函館20190622清水裕友

☆ダービー2着、前走高松宮杯も決勝進出

 

現S級S班9戦士の中では最も若い24歳、105期の清水裕友。17年5月、A級で3場所連続完全Vを決めて2度目のS級昇級。その後、昨年8月下旬の小田原記念でGⅢ初決勝進出を決めると、そこから勢いが加速。FⅠだけでなくグレード戦線でも上昇モードに突入した。

 

次に走ったGⅡ、9月高知共同通信社杯でファイナルに進んで2着。さらに10月前橋寛仁親王牌ではGⅠで初の決勝入り。11月は地元防府の記念でGⅢ初優勝を飾り、年間ラストGⅠの小倉競輪祭では決勝3着に食い込んだ。8月下旬から正味3カ月足らずの間に、自身も驚くほどの大躍進。獲得賞金額大幅アップに成功し、気づけば18年のトップ9に。14年7月のデビューから5年目で初のグランプリ出場を果たした。

 

自力基本にヨコのさばきも含め何でも器用にこなせる点が大きな強み。若手でありながら、走りはS班の赤いレーサーパンツに相応しく堂々としている。今年は初戦の1月立川記念Vで好スタートを切ったが、2月に落車し左鎖骨骨折。それでも勢いは鈍ることなく、GⅠでは5月松戸ダービーと前走岸和田高松宮記念杯で決勝に進んだ。ダービーでは2着に入って賞金加算。2年連続でのグランプリ出場へ、GⅠ覇者の脇本雄太と中川誠一郎以外では現時点で最も近い位置をキープする。このままの調子で安定した走りを続ければ実現する可能性は高い。

 

函館バンクは昨年の記念に続き出場2回目。昨年はナイター開催でシリーズ3勝を挙げたが準決で6着。風の具合など夜と昼の違いも踏まえつつ、ひとまずは決勝にしっかりと進むことを意識。中四国同士で機動力のある佐々木豪との連係も含め、状況に応じてうまく運んで強さを発揮する。