昨年7月にデビューした113期勢が次々と9連勝でS級特進を決めている。1月15日には宮本隼輔(山口)、1月24日に森田優弥(埼玉)、1月27日に河合佑弥(東京)と今年早くも3選手の特進選手を出している。昨年11月には松井宏佑(神奈川)が同期で一番乗りと113期の強さが目を引く。昨年の特進者はすべての期で6人、2年前は6人、3年前は8人だから、今年は113期勢によって二桁にまで伸ばしそうな勢いだ。
ここ数年のS級特進選手を見ると、さすがにトップで活躍する選手が目立つ。一番は昨年のグランプリに出場した清水裕友だ。2年前の5月にS級特進を決めると、あれよあれよというまにSS班に上り詰めた。昨年1月にはさらなる飛躍が期待される山崎賢人が当然のように特進を決め、昨年のビッグレース戦線での大活躍につなげた。
残る113期の選手も次々とチャレンジからA級一、二班戦へ特別昇班を決め特進を決めた選手に続けと気合が入っている。今、取材に来ている高知のA級戦を走る上田尭弥=写真=もその1人だ。競輪学校6位。デビュー戦は3連勝で、その後やや停滞したが昨年11月から9連勝で12月26日にA級一、二班へ特別昇班を決めた。前回の岸和田では2場所目で一、二班戦初の決勝進出を決めた。「レース展開がうまくいかないこともありましたが9車立てのレースにも慣れてきました」と話すように、5日の高知A級予選5Rでもしっかりと逃げ切りを決めた。もちろんS級に上がった同期の存在は気になる。「宮本さんには4回やって4回とも負けています。強いのはもちろんですが同期に追いつきたい」と表情を輝かせる。さらに先行力に磨きをかけて初Vを狙い、S級へ向けてのチャレンジを続ける。(緒方 泰士)