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【記者コラム】脇本勇希 勝負はこれからだ

 松阪競輪場で行われた第35回共同通信社杯(GⅡ)の決勝戦は3番手をキープした郡司浩平が2角過ぎからまくって優勝。17年3月のウィナーズカップ(高松)以来、GⅡ2度目の制覇だ。賞金ランクは7位にアップ。年末の『KEIRINグランプリ2019』出場に向けて前進した。残りの特別競輪は10月寬仁親王牌に、11月小倉競輪祭。終盤戦に入ったグランプリの切符を巡る争いはヒートアップしてきた。
 
 そんなトップクラスを目指し7月にデビューした115期生。在校1位の坂井洋をはじめ5人がA級2班へ特別昇班を果たしている。
 
 現在開催中の京都向日町競輪(17~19日)にも115期が5人参戦。特に注目されるのが脇本勇希=写真=だ。兄の雄太は現在の競輪界最強、いや世界レベルの脚。来年の東京五輪でのメダル獲得を目標にする偉大なアスリートだ。
 
 兄にあこがれプロ入りした脇本勇はデビューして6連勝と順調なスタートを切った。しかし、3場所目の京王閣の準決で5着に敗退し、連勝は7でストップ。続く高知も1②❺着と不本意な結果に終わった。「最初は調子が良すぎましたね」。しっかり地に足がついた感じではなかったようだ。
 
 「今回まで24日間空いていたし練習はしっかりやりました。ただ、久しぶりのレースで緊張しますね」
 
 初日の予選5Rは同県の山出裕幸を連れ鐘4角からスパート。最後は山出を¼輪差で振り切って何とか押し切った。
 
 「久しぶりで心臓がバクバクでした。緊張して力が入り過ぎましたね」
 
 メンタル面の強化も必要になるが、素材的に伸びしろは大きい。今後も精進し大きく羽ばたいてほしい。(下野 章雄)

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