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【記者コラム】平原 GP初制覇へ12回目の挑戦

 静岡競輪場で行われる「グランプリ2021」まで3週間。21日に共同記者会見が行われ、そこから30日まで楽しみな時間になる。
 GPは85年開始。今年で36回目(89年は賞金交渉問題で中止)だ。GPは当初〝年末のお祭りレース〟の印象だった。第1回の85年は優勝賞金1000万円。特別競輪のダービーが優勝賞金1950円の時代だ。公開練習ではファンサービスの並びもあり、レース終了後には優勝選手を他の8選手が胴上げして盛り上がった記憶が残る。
 だがベストナインによる一発勝負、そして優勝者の名前がGPの格を一気に上げた。85年・中野浩一、86年・井上茂徳、87年・滝沢正光。競輪ファンには説明不要のレジェンドだ。90年以降も坂本勉、鈴木誠、吉岡稔真らが名を連ねた。
 95年には優勝賞金が5060万円(ダービーが3300万円)になる。この数字は神山雄一郎が「優勝で(競輪界初の)2億円突破」の宣伝効果だったと記憶する。しかし、神山は2着。95年から4年連続で2着に敗れた神山もGPの格を上げた1人だ。ちなみに92~99年の8年間の賞金王は吉岡が3回、神山が5回。GP優勝の賞金を抜きにした東西横綱の圧倒的な強さを物語る数字だ。
 97年にGP優勝賞金は7000万円、そして04年に1億円になり〝1億円の一発勝負〟は暮れの大一番として定着した。
 今年のGPは初出場が3人、昨年に続く連続出場が6人。中でも目を引くのは9年連続12回目となる平原康多。この数字は神山の16回に次いで2番目の記録だ。3位は村上義弘の11回。滝沢正光、小橋正義、吉岡稔真、武田豊樹の4人が10回で続く。
 〝GP初制覇〟を目指す平原にとって宿口陽一に加えて吉田拓矢の存在は何よりも心強い。この関東3人の連係策、そして各選手の並びと位置取りは21日の共同記者会見でほぼ明らかになる。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)7月13日生まれ、熊本県出身の59歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月に小橋正義(引退)ら59期生デビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋35年目。9車の勝負レースは5車の結束、番手捲り、競り。