平塚競輪開設72周年記念ＧⅢ「湘南ダービー」は10日、第12Ｒで決勝戦が争われ、佐藤慎太郎（45＝福島）が番手から鋭く伸びて優勝した。今年２月の静岡以来となる通算10度目の記念制覇。２着に古性優作、３着には平原康多が入った。

　郡司―和田―大塚―平原―佐藤―山田―井上―古性―神田で周回。残り２周で上昇した古性―神田を山田―井上が抑え込む。打鐘で平原―佐藤が山田を叩いて先制。郡司が巻き返しを狙うが、平原はペースを上げて3番手で山田と郡司が並走。最終ホームで郡司が踏み上げるも平原に合わされて不発に終わる。自力に転じた和田がスピード良く捲るが、佐藤の巧みなけん制で失速。平原の番手から佐藤がシャープに伸びた。
　「無我夢中でゴール線を目がけて踏んでしまった。冷静に振り返れば、あれだけ長い距離を踏んでくれた平原君を2着に残せず申し訳ない。地区が違うのにいつも気持ちの入ったレースをしてくれる。本当にありがたい」と果敢に風を切った平原にまずは感謝した。
　来月は地元の平で日本選手権（３日～）が開催される。「次の武雄？もちろん走るよ。いつ終わりが来るか分からない気持ちで目の前の一戦一戦に頑張っている。このまま一個一個積み上げていければ」と視線はＧⅠを見据えていた。

　◇佐藤　慎太郎（さとう・しんたろう）1976年（昭51）11月７日生まれ、福島県塙町出身の45歳。私立石川高卒。96年８月プロデビュー。通算成績は2029戦440勝。主な優勝は第19回全日本選抜（03年）、グランプリ2019。1㍍65、80㌔。血液型ＡＢ。

　◆次走　１着佐藤、３着平原は武雄記念（23～26日）、２着古性は平・日本選手権（５月３～８日）。