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【記者コラム】復調・石井寛子8年連続GPへ反撃の時

 「8割は負けたと思った。バンクの神様のおかげ」。石井寛子(34=東京・104期)は17年12月28日を思い出し語った。

 ガールズ初の100Vに通算取得賞金1億円突破、圧倒的な成績はもちろん、前人未到の記録を打ち立てる石井。また、唯一デビュー年からガールズグランプリに出場し続けている。まさにレジェンドだ。

 8年連続出場が懸かる今年の舞台は平塚。3年前にタイヤ差で奥井迪を競り落とし、念願の初女王に輝いた思い出の地だ。なおさら燃える。「平塚は合っている。自分のタイミングで自転車が出てくれるし、気持ち良く走れる感じ。平塚だから出たいというのも当然ある」。3年前うれし涙を流した場所へ。〝平塚女王〟としても譲れない。

 だが現在、賞金ランキング6位(7日現在)。年末の大舞台へ、11月のトライアルで出場2枠が決まることを考えると、正念場に立たされている。らしくないポジションにいる原因は夏場にあった。「6月から熱中症になってしまい…。普通は休むところも練習して、ボロボロだった」と選手生活初の出来事に苦しんだ。それでも、年末に向け必死に立て直してきた。「筋肉から水分がなくなるので、元に戻るのに3カ月はかかると言われていた。今になって戻ってきました」。ここから巻き返す。磨き上げられた勝負強さを発揮する時がきた。

 石井寛子がいないガールズグランプリは想像できない。デビューから8年連続進出へ、レジェンドは必ず間に合わせてくる。12月28日。湘南バンクの神様が、そしてファンが石井寛子を平塚で待っている。

 ♤渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の25歳。法大卒。18年4月入社、昨年12月までレイアウトを担当し1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。母・弘子は神山雄一郎(52=栃木・61期)の大ファン。

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