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【記者コラム】岐阜の新星・志田 一気にS級昇格だ

119期の大物ルーキー・志田龍星(23=岐阜)を宇都宮ミッドナイト(8~10日)で取材した。8月に特別昇班に王手をかけながら、向日町、四日市と2場所連続で最終日が新型コロナの影響で開催中止になる不運。あと1勝でチャレンジ卒業のチャンスを逃している。「(開催中止は)仕方のないことなので気持ちを切り替えて。とりあえずは必死に練習した」と振り返る。そのかいあって次の奈良で完全優勝、3度目の正直でようやく特別昇班を決めた。
 
1、2班戦に上がってからは負け知らず。昇班初戦の松山でいきなり完全V、平塚のルーキーシリーズでは同期をねじ伏せて破竹の勢いで宇都宮に乗り込んで来た。「500バンクを走るのは初めて。どこから仕掛けていけばいいのかよく分からない」と戸惑いを見せながらも初日、2日目を連勝。「いつもは脚が残っているのに、4角からゴールまでが長すぎてあまり踏み直しもできなかった」と振り返るが、自慢のスピードで別線を圧倒。決勝では競走得点90点を超えるA級屈指の機動型、宮下一歩、原田亮太、太田龍希を相手に得意の捲りで快勝した。
 
GⅡ共同杯で史上最速となるビッグ制覇を果たした山口拳矢とは練習仲間。その活躍は大きな刺激にもなっている。練習では山口より強いとの噂もある志田。宇都宮の優勝で2場所連続で完全V(平塚は単発レースのためノーカウント)。2度も足踏みしたチャレンジの分まで、次の高松(18~20日)で一気にS級を目指す。今後は山口とともに岐阜のツートップとしての活躍が期待される。
 
◇狩谷 牧生(かりや・まきお)1964年(昭39)4月11日生まれ、神奈川県出身の57歳。88年4月スポニチ入社。92年1月にレース部へ異動。1年間の競輪取材の後、中央競馬担当に。2013年、21年ぶりに競輪の現場に復帰した。取材する機会の多いミッドナイト競輪は競走得点順に。「何番車ですか?」と尋ねられることもなくなった。

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