高知競輪の施設整備等協賛競輪「土佐水木賞(GⅢ)」は3月1日、11Rで決勝戦が行われ、阿部将大(25=大分・117期)が岩谷拓磨をマークから直線鋭く抜け出してV。S級初VをGⅢで飾った。2着は2センターから踏み込んだ宗崎。3着は岩谷だった。
直線抜け出した
落ち着いた並びは前から岩谷―阿部、島川―宗崎―田尾―佐々木、金子―志村に単騎の中西。金子の上昇があり、打鐘4角から島川が地元3車を連れて踏み込み先行態勢になる。最終ホームから中西が仕掛ける。この動きに合わせるように岩谷が8番手から続き、最終バック過ぎには中西が島川をとらえ、さらに岩谷が外を踏む。直線は岩谷マークの阿部が一気に抜け出した。2着は島川追走から自ら踏み込んだ宗崎だった。
「中西さんの後ろに岩谷君がはまった瞬間にもらったと思いました。落ち着いていました。それでも出来過ぎでビックリです」
1月にS級に昇級して、今回が初のS級決勝戦だった。初日予選を1着で勝ち上がると、高知バンクとの好相性もあって決勝戦に進出。調子のいい岩谷の番手を回るツキも味方し、ホームランをかっ飛ばした。
「今年の目標はヤンググランプリ出場です。目標の選手は松浦悠士さん。うまい選手を目指したい」
山口拳矢、町田太我ら強い117期に、またもニューヒーローの誕生だ。(緒方 泰士)
◇阿部 将大(あべ・まさひろ)1996年(平8)6月14日生まれ、大分支部所属の25歳。競輪選手養成所117期5位で、2020年5月デビュー。通算成績は130戦69勝。1㍍74、74㌔。血液型A。
◆次走 優勝した阿部は大垣記念(10~13日)、2着宗崎は久留米FⅠ(14~16日)、3着岩谷は高松FⅠ(11~13日)に出場予定。