昨年7月のデビューから強じんな脚力を武器に売り出している佐藤水菜(20)。デビューから2場所目の地元川崎では高木真備らを相手に果敢に先行して押し切り初優勝を達成。非凡な能力の片鱗(へんりん)をみせた。その後の小倉GPトライアルではトップクラスが集結する中で12❷着と奮闘。強豪たちと互角に渡り合い実力を証明した。
「小倉では自分の力量を確かめることができたし、先につながる走りはできた。誰が相手とかはあまり考えず、常に自分の走りをしようと心がけています」
肝は据わっていて度胸と負けん気の強さはひと一倍。誰が相手でも臆せず攻める姿勢には好感が持てる。
セールスポイントの一つと言えるのがきっぷのいい攻めだ。佐藤自身も「迷いはない」と話すように仕掛け損じはない。近況12場所(24日現在)に限れば、最終バック25本に逃げの決まり手も25回と立派な数字を残している。デビューして半年足らずで屈指の先行屋へと変貌を遂げている。
「もっと上のステージで戦いたいという気持ちもあるけど、まずは普通の(F1、F2)開催でしっかり勝てるようにしたい」
昨年の5Vに対して今年はすでに4Vとハイペースで結果を残している。持ち味の地脚に加えスピードも強化していて、より洗練されてきた。今年1年間で更なる進化にも期待できる。ガールズビッグ戦線で旋風を巻き起こす日もそう遠い未来ではない。(栗林 幸太郎)
【記者コラム】〝伸び盛り〟佐藤水菜が新風巻き起こす
2019/2/27