玉野競輪のS級シリーズ「西日本カップ・第44回桃太郎杯争奪戦(FⅠ)」は3日、11RでS級決勝が行われ、打鐘からの先行で押し切った新山響平(25=青森・107期)が〝完全〟で12回目のS級優勝を飾った。A級は嵯峨昇喜郎(20=青森・113期)が優勝しS級特進を決めた。
レースは打鐘で叩いた新山が先行態勢。その後ろで飛び付いた南と外で志智が競る形となったが両者が接触し4人が落車。そんなアクシデントの中でも新山は落ち着いていた。かましてきた山本を突っ張り切り、最後は番手から迫る志智を4分の1輪差振り切った。
「落車があって手放しでは喜べないけど、勝ててうれしいです」
初出走の地での優勝に笑みがこぼれた。A級決勝では同県の後輩の嵯峨が完全VでS級特昇。「かわいい後輩がプレッシャーをかけてくれました(苦笑い)。これを弾みにしてGⅠでもしっかり戦えるようにしたい」。ナショナルチームの練習に参加してから自慢のダッシュ力はさらに磨きがかかった。次走のGⅡ別府サマーナイト(13~15日)でも痛快なスピードで快走だ。(下野 章雄)
♤新山 響平(しんざん・きょうへい)1993年(平5)11月2日生まれ、青森県出身の25歳。107期の在校9位で15年7月大宮でプロデビュー。GⅢは2Vの実績があり痛快なダッシュは特別競輪でも主役クラスの戦いができる。1㍍70、71㌔。血液型A。
【玉野FI最終日11R】新山 実力通りの完全V
2019/7/4