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【記者コラム】パリ五輪を夢見る115期の逸材・高橋

 7月の大垣記念でGⅢ初優勝を飾った宮本隼輔を筆頭に旋風を巻き起こしている113期。一方、7月デビューの115期は全体的に小粒ともささやかれているが、ひょっとしたらもの凄い選手になるかもしれない逸材がいた。1日の静岡FⅡ初日4Rでルーキー・高橋晋也(24=福島)がバンクレコードタイの10秒8の驚異的な時計を叩き出したのだ。

 

 後手に回って最終2角からスパートしたのが快記録につながったが「組み立てはまだまだ」と苦笑い。従来のレコード保持者は1989年(平元)に記録した佐藤仁(秋田・58期)。令和最初の年に並んだが「驚きはないです」と当の本人の反応は薄かった。在校成績14位ながら、200㍍と400㍍の独走タイムは堂々の1位だ。

 

 北海道釧路市生まれ。武田豊樹の高校(釧路緑ケ岡=現武修館)の後輩で同じスピードスケート出身だ。1500㍍から10000㍍までの種目をこなし「(主な実績は)インターハイの入賞くらい」。当時の武田を指導した先生が偶然高橋の担任で「いろいろ話を聞いてやっぱり体を動かす職業に就きたいな」と競輪の世界へ飛び込んだ。

 

 現在はナショナルチームのBチームで脚力を磨く。競技でも7月に長野県松本市で行われたJICF国際トラックカップで初実戦に臨んだ。「出場したのはケイリンとスプリント。(同支部の)福島の新田(祐大)さんも憧れの先輩」。東京五輪の次の24年パリ五輪出場を夢見る。

 

 大好物はお寿司で「好きなネタはしめさば。できれば回っていないのがいい。あと、地元で水揚げされるサンマの刺身は最高!」。坂井洋、外田心斗に次いで115期3人目の特別昇班を果たしたスピードスター。1・2班戦の初陣は10月1~3日の西武園FⅠだ。(出田 竜祐)

 

 ♤出田 竜祐(いでた・りゅうすけ)1980年(昭55)9月29日生まれ、熊本県出身の38歳。明大卒。05年スポニチ入社。芸能、サッカー、ボートレース担当を経て昨年4月から競輪担当。小田原記念(24~27日)では昨年のGP王者・三谷竜生から復調気配を感じた。

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