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【記者コラム】壁をぶち破れ‼ 菊池岳仁

菊池岳仁

 

 新型コロナウイルスの影響で5月も開催中止が相次ぐ競輪。厳しい状況が続くが、競輪界の新たな試みとして、男子117期、女子118期の「ルーキーシリーズ」が行われる。

 

 広島(5月15~17日)、小倉(5月29~31日)、伊東(6月12~14日)の3開催。本格的なデビューとなる7月を前に新人選手(早期卒業者は除く)の〝お披露目〟と、実戦経験を積ませることが狙いだ。

 

 直前に迫った広島には、18年平昌五輪のフリースタイルスキー・男子モーグルで銅メダルを獲得した話題の原大智(23=宮城)をはじめ、次代のスター候補性が熱い戦いを繰り広げる。

 

 その同期に先駆けて今年1月に早期卒業者としてデビューしたのが寺崎浩平(26=福井)と菊池岳仁(19=長野)だ。

 

 寺崎の連勝記録は19でストップしたが、特別昇級後も史上最速のS級優勝を達成。デビューから9戦して全て優勝と、トップクラスの道を歩んでいる。

 

 一方の菊池は、スタートは評判通りの大器ぶりを発揮したが、近況はA級戦で4場所も優勝から遠ざかるなど、明暗を分けている。

 

 悩める菊池に玉野FⅡナイター(5~7日)で話を聞くことができた。

 

 「まだまだうまく走れていません。無駄な脚を使っているようで…。レースは難しいところがある」と気持ちの面で迷いがある様子。初日予選は強引に逃げて、まさかの2着だった。

 

 同期の寺崎に対しては「意識はするけど、タイプが違うので。自分のレースをしたい。結果と内容にこだわって勝てるように」と話した。

 

 ギアを一枚上げた準決は3番手まくりで快勝したが、決勝はブロックを乗り越え切れず、まくり届かずの2着の結果に終わった。

 

 期待が大きいだけに物足りないが、400㍍FD(フライングダッシュ)、1000㍍の独走タイムの養成所記録を塗り替えるなど、潜在能力は屈指の存在。先行という自分のスタイルで壁をぶち破れ‼ 
(下野 章雄)

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