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【記者コラム】超新星・菊池岳仁 進化に2つの秘密

 昨年1月に早期卒業生としてデビューした菊池岳仁(20=長野・117、写真)。今年からはS級で戦い、初戦の小田原では準決敗退。しかし、次戦の大宮では逃げ切りで連勝。決勝も2着と力を証明した。高いポテンシャルに加え、ナショナルチームで充実した練習をこなしている成果が大きいが、それだけではない。超新星の進化には2つの秘密があった。
 
 ①水分摂取へのこだわり 体内の60%を占める水は栄養素を体の隅々に運び、老廃物を排出する大事な働きを担う。だから、できる限り水分を摂る。「中学校で陸上をやっていた時に教わりました。老廃物を出すのは体に絶対にいいことですから」。休日でも水を2㍑以上飲むことを欠かさない。レースの日には決まったスポーツ飲料を飲む。アップ、レース後に飲むことで体を素早く回復させ、エネルギーを効率的に摂取する。
 
 ②自炊 現在、ナショナルチームで練習するため伊豆で一人暮らし。1年前は料理に自信がなかったが今は違う。「夜に作りおきして朝にそれを食べることを覚えた。卵を落とせば味も変えられる。タンパク質も摂れる。結婚しても、家事の中で料理は担当できますね」。自然と栄養バランスの知識が身につき、体調、肉体管理が飛躍的にうまくなっている。
 
 次戦のいわき平(25~28日)で初の記念参戦。来月にはルーキーチャンピオン(大垣、3月14日)が控え、同期で先にS級優勝を果たした寺崎浩平(27=福井)、山口拳矢(25=岐阜)、町田太我(20=広島)らとぶつかる。デビューから1年たち、脚力強化と実戦経験だけでなく、生活面から強くなろうとしている。20歳の進化は驚くべきスピードだ。
 
 ♤渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の25歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。菊池の話を聞き、自分の怠惰な生活を見直すことを誓った。

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