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【記者コラム】300勝達成・小林 女王に向けて進化

 小林莉子(28=東京・102期)が3月27日、京王閣でガールズケイリン史上7人目となる通算300勝を達成した。「ここ数年で一番緊張した。地元で決められて良かった。ただ1期生にしては、遅くなってしまった」。通算731走目での達成。喜びより、ほっとした様子だった。
 
 小林は12年、48年ぶりに復活したガールズケイリンを一番最初から支えてきた1期生。再開して初のガールズ開催(平塚)を優勝。同年の第1回ガールズグランプリも制した。歴史をつくってきた1人だ。
 
 まさに功労者の〝ベテラン〟だが、自らの戦績については辛口だ。「勝って印象に残るレースがあまりない。もちろん、グランプリは覚えているが…。満足いく1着も2、3つあるかないか。力の差を見せつけられた方がよく覚えている」。頂点には立ったが、自分の理想に届いたことはない。では、理想はどこなのか。「競輪祭(ガールズグランプリトライアル)で勝つこと。あそこを自力で勝てないとグランプリで勝つのも無理だと思う」。自在性を売りにしてきたが、さらなる進化へ〝自力〟での戦いをポイントに挙げた。3月の松戸では捲りで優勝。徐々にモデルチェンジを始めている。百戦錬磨の技術に自力が備われば再びの女王奪取に近づく。
 
 デビュー時は最年少の19歳だった。それがもう28歳。「今は本当にレベルが上がっている。中でも児玉(碧衣)が抜けている」。9年が経過し、周りのレベルの上昇を強く感じている。ただ、小林も止まっていない。女王に向けて進化する小林の奮闘を見届けたい。
 
 ♤渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の25歳。法大卒。18年4月入社。20年1月からレース部・競輪担当。愛犬の名前は「ジャン」。自転車への理解を深めるためロードバイクを購入。値段は妻に伝えていない…。

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