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【記者コラム】柔軟性を生かして戦う瓜生崇智

 12日に幕を閉じた向日町競輪「名輪会カップ第40回松本勝明記念杯(FⅠ)」の決勝は中西大が正攻法から逃げ切り勝ち。3連勝で2年3カ月ぶりの優勝を果たした。決勝はライバルと目された石原颯が内でかぶったままで、中西にとって有利な展開。ラスト1周駆けの会心のスパートで、上がり11秒2の完勝だった。その勢いに乗って、19日から開幕する大垣FⅠ戦でも豪快に突っ走るか。
 
 一方で中西と同じく向日町に出走していた瓜生崇智(26=熊本)も印象的だった。準決で6着に敗退。決勝へは進めなかったが、オールラウンダーとして今後も注目されるはずだ。2月の高松記念準決では、逃げる町田太我の3番手を確保しての強襲劇で、GⅢ初の決勝へ進出。決勝は並み居る強豪相手に単騎で出番はなかったが、柔軟な走りで結果を残した。
 
 「相手と展開によって戦法を変えます」と自在な戦法が持ち味だが、そんな瓜生がリスペクトする選手が古性優作だ。古性とは4月の広島FⅠ戦で、準決と決勝で2度対戦。特に決勝戦の古性の走りに衝撃を受けた。熊本連係で上田尭弥のカマシ先行に乗る絶好の態勢だったが、バックで中のコースが空いた一瞬の隙を古性は逃さない。狭い空間を一気に駆け抜け圧勝したのだ。
 
 「古性さんの中割りは全く(自分と)接触しなかった。あの動きは神の領域です。瞬間移動でしたね(苦笑い)」と度肝を抜かれた様子。「ぐいぐい行くタイプではないけど、500㍍はもがけるようにしたいですね。全体的に技術も脚力も足りないし勉強中です」。古性の走りが自らの課題を改めて示してくれた。
 
 自在型として上を目指すが、それは自力でも戦える脚力があってこそ。瓜生には展開に対応できる強みがある。今後のグレードレースでも目が離せない。(下野 彰雄)