柳原真緒(左)と佐藤水菜
来年、飛躍が期待されるガールズ114期の2人を紹介する。在校1位で卒業記念も制した柳原真緒(21)。前橋(23~25日)では初日からバックを取り切る積極的な走りで3連勝。前場所の松阪から6連勝と快進撃は続く。デビュー当初は期待の大きさがプレッシャーとなっていたが、完全に軌道に乗った印象だ。「レースに来る前は師匠(市田佳寿浩=77期・引退)と対戦相手のVTRを見ながら、いろいろアドバイスをもらっている」。前検日には「オーダーメイドで24万円。初めてつくった」という紺色のスーツでビシッと決めて登場。気合十分の走りを見せた。「来年はガールズGPの舞台に立てるように」と力を込めた。
佐藤水菜(20)は在校5位ながら同期一番乗りのVで、ただ1人、小倉のガールズGPトライアルに選出された。強豪ぞろいの中、臆することのない走りで①②❷。決勝で児玉碧衣を破っていればGP出場だった。「緊張しなかった。いい経験になった」と屈託なく笑う。小倉の後の取手で3連勝。現在、開催中の松戸では初日に白星も2日目は前受けした石井貴子(東京)に合わされ、まさかの4着に沈んだ。「突っ張られるのは覚悟で力勝負にいったが、後ろでも良かったかなという迷いもあって…。これじゃ駄目。初心に戻り前々に攻めるレースをしないと」と猛省。取手の後に体調を崩し「立ちくらみがする」。万全の状態ではないが、決勝はしっかり体調を整えて巻き返す。柳原の次走は岸和田(31~2日)、佐藤はいわき平(2~4日)。新年早々、新人らしいフレッシュな走りでスタンドを沸かせる。
♤狩谷 牧生(かりや・まきお)1964年(昭39)4月11日生まれ、神奈川県出身の54歳。88年4月スポニチ入社。92年1月にレース部へ異動。1年間の競輪取材の後、中央競馬担当に。2013年、21年ぶりに競輪の現場に復帰。ミッドナイト競輪では初めて会う西日本の選手を取材して新鮮な刺激を受けている。