2年半前にスタートした好評企画「バンクdeグルメ」が初回の地・静岡競輪場に戻ってきた。グランプリ初開催とあって場内はバラエティーに富んだケータリングや人気グルメ店など、初日から大にぎわい。そこで今回は28日にオープンした、うまくて安い!!穴場、隠れ店を紹介しよう。
 
期間限定店「すがい」
 
 16年静岡ダービー時にも案内役をしてくれた温厚な静岡市公営競技事務所・杉本守さんが今回もお薦め店を紹介してくれた。「いいところがあるんですよ。今日オープンなんです」。えっ、なんちゅうタイミングの良さ。杉本さんがナビゲートしてくれた店舗はメインスタンド2階特別観覧席内、バンクと反対側に位置する期間限定店「すがい」。店前には「中華そば500円、焼津直送まぐろ丼500円」の表記。安っ!!
 

 
 焼津といえば、マグロの水揚げ量日本一。それでも、1コインって安すぎる。「お客さんに喜んでもらうために」と、すがいフードコーポレーション代表取締役・菅井善章さん。仕入れから工夫し、原価に近い価格設定だ。お持ち帰りのまぐろ丼を食べた九州の食通・吉岡稔真氏も「ほんとおいしい。量も多すぎず、少なすぎず」(ただしょう油袋が、あともう1袋あれば…のアドバイスもありました)。この、まぐろ丼と中華そばをダブルで食べても、ちょうど1000円。もうけよりもファンの方に場内グルメを楽しんでいただきたいという関係者の思いが味と価格に表れている。
 

 中華そばの食レポは偶然場内のイベント取材で来ていた静岡支局・大木記者に食べてもらった。「麺はもちもちしているしスープもしょう油ベースですが、甘みもあっていい感じです」。スープは菅井さんが研究を重ねて、味が変わらない保存法としてスープを冷凍し、遠方にも届けることができるようにしている。「スープは時間がたてば変化します。冷凍保存なら味は変わりませんから」。自信ありの表情だ。30日のGP開催日は、まぐろ丼、約200食を準備するとのことだがランチタイムには売り切れ必至。さらに、この店舗では天気さえ良ければ絶景が楽しめる。
 
 この時期、冠雪した美しい富士山を拝めば、きっと運気も上がるはず。「食べながら、この景色が見えるのはここだけ」と杉本さん。場内の隠れ家店、味も価格も景色も星三つ。