圧倒的パワー ブフリ

日本の競輪でも圧倒的な強さを誇るマティエス・ブフリ

≪繊細かつ豪快〝世界の脚〟≫

 

 本業のトラック競技でもケイリンを主戦場としている、リオ五輪の銀メダリスト。

 

 初来日の15年5月当初から、日本の競輪にも高い順応性を見せており、国内選手からも「ブフリは日本の競輪をよく知っている」と絶賛されるほど。先行態勢に入るうまさ、そして最後まで踏み切る脚力。どれを取っても世界トップクラスだ。

 

 そんな彼でも今シーズンはすでに着外が2回。グレーツァー、トルーマンの引き出し役に徹した伊東GⅢはともかく、初戦の青森は別線の執拗(しつよう)なまでのけん制に、珍しく捲りバテ。毎年そうだが、やはり来日初戦には落とし穴がある。それでも番手を回ったドミトリエフのチャンスメークには貢献したのだから、悪い5着ではない。

 

 直前の高知FⅠは2連勝の勝ち上がりから、決勝はボティシャーの番手回り。そのボティシャーが好機スパートで攻め切ると、番手追走からしっかり車間を空け、別線の動きをきっちりけん制。最後は難なく差し切り、見事にワンツー決着を演出。その辺の立ち回りのうまさも、日本の競輪に慣れている証拠だろう。

 

 今回も豪快かつ繊細な走りで。日本の競輪ファンに存在をアピールする。