誠一郎 譲れんばい


 今年2月、当地初のGⅠ全日本選抜で中川誠一郎は圧巻の逃げ切りで2度目のGⅠ優勝を達成した。さらに今年の高松宮記念杯(岸和田)の決勝。中川は現ナショナルチームのエースで先行日本一の呼び声が高い脇本雄太の番手をスンナリ回れる幸運をモノにし、通算3度目となるGⅠ制覇を成し遂げている。
 
 かつてはナショナルチームに在籍した。天性とも言えるスプリント力は40歳を迎えた今なお健在だ。16年の立川以来、2度目のグランプリ出場(12月30日、立川)をすでに決めている中川は「今年最初のGⅠが獲れて高みの見物できると思ってたら宮杯(高松宮記念杯)まで優勝できた。九州地区のビッグレースだし、いいところを見せられればいいね」とニヤリ。
 
 直前の久留米記念決勝。平原擁する関東勢の後じんを浴びた中川にとっては雪辱戦でもある。その平原をはじめとするSS班7人は確かに手ごわい。しかし、脚力でヒケを取らないことは今年2つのGⅠ制覇で実証済みだ。売り出し中の山崎賢人らとともに息の合った九州連係が期待できる。その核を形成するのが中川だ。
 

◇中川誠一郎・別府の前5場所成績◇

レース名 開催年月 成績
GⅢ開設記念 H20年8月 ❺①⑤⑥
FI都ネクタイ杯 H21年12月 ❼①❸
FⅡ全プロ記念 H27年5月 ⑦⑧
GⅢ開設記念 H29年12月 ❾⑧④①
GI全日本選抜 H31年2月 ❷❼①❶