小倉競輪祭展望
◇脇本ら近畿勢が一枚岩
輪界は今、群雄割拠。東西トップの機動力型がひしめきVの行方は混とん。先行日本一の看板を掲げる脇本雄太は西武園オールスター4日目のシャイニングスター賞で落車し右ろっ骨、肩甲骨を骨折。長期欠場を余儀なくされたが、復帰した直前の四日市記念では。準決までの3走で本来の力強さを見せた。古性優作をはじめ復調した三谷竜生や稲川翔、東口善朋、南修二ら近畿勢が一枚岩でまとまりV戦線をリードする。
新山響平 佐藤慎太郎
SS班が4人そろう北日本勢が好勝負。昨年決勝では見事な連係を披露して新山響平が初タイトル獲得。今年も息の合ったスクラムを組む。佐藤慎太郎はGP出場を確定づけているが、ボーダーの新山、10位の新田祐大、13位の守沢太志にムチが入る。ナショナルチーム所属の中野慎詞が競輪祭初挑戦。中野がひと肌脱ぐと新山か新田が笑う。
平原康多 郡司浩平
南関は郡司浩平、関東は平原康多が総大将。ともに落車などの影響でGP賞金ランキング外と精彩を欠くが、郡司はGP圏内の深谷知広や松井宏佑、北井佑季ら乗れている先行型が後押しする。その郡司より苦しんでいるのが平原。4月武雄記念の落車が尾を引いて復調にはほど遠いが、その存在感は絶大。GP切符を手にしている真杉匠が平原を引き出すケースもある。
松浦悠士 清水裕友
西武園オールスター4日目のシャイニングスター賞で脇本とともに落車した松浦悠士は左鎖骨と肩甲骨を骨折しリズムを崩しているが、SS班返り咲きをほぼ決めている清水裕友が復活したのは心強い。松浦の現状を考えると清水の前回りが有力視されるが、これにナショナルチームの太田海也が加わる。太田―清水―松浦の並びが成立すると清水に出番到来だ。
浅井康太 山田庸平
中部は地元の四日市記念を制し弾みをつけた浅井康太が代表格。山口拳矢はすでにGP権利を取得。浅井の前回りから山口が男気を出し、早めにスパートするケースもある。
地元九州勢は劣勢の感が否めないが、タイトル奪還の意欲は強い。悲願のGP出場には決勝進出が条件となる山田庸平は調整も万全。純地元の園田匠、北津留翼、小川勇介、岩谷拓磨の奮起が見込めるし、成長著しい嘉永泰斗らの動向も見守りたい。
【立川GP行方】6位清水まで安全圏
賞金ランキング(11月15日現在スポニチ調べ)
今年のGⅠ3勝の古性優作、GⅠ初Vを飾った山口拳矢、真杉匠の3人は確定している。賞金面では8900万円台に乗せている第6位の清水裕友までが安全圏と言えよう。
今のところ新山響平がボーダーとなっているが、準優勝2200万円余り、決勝3着でも1400万円余りの賞金を考えると、ボーダー外の選手が決勝で2、3着に入るとひっくり返る可能性がある。