最高の状態でＧＰに
松浦 悠士
◇競輪祭で手応え３着
復活果たした松浦悠士（33＝広島）が３月のＧⅡウイナーズカップ以来の当地Ｖに照準を絞る。今年の松浦は同カップを制し、６月高松宮記念杯（岸和田）で決勝進出、続く7月函館でサマーナイトフェスティバルを連覇するなど随所に存在感を誇示した。ところが、８月西武園オールスター４日目のシャイニングスター賞で落車。左鎖骨および左肩甲骨を骨折する大けがを負い、約２ヶ月の欠場を余儀なくされた。
10月の熊本記念ｉｎ久留米で復帰。決勝進出はならなかったものの「６割くらいのデキ」としながら２勝を手にした。懸命に調整を重ね、迎えた先の競輪祭では堂々、決勝進出。番手捲りする松井宏佑を差し切り優勝を飾った真杉匠には届かなかったが、太田海也を目標に俊敏なハンドルさばきを見せ３着に食い込んで見せた。
◇勝って大一番に弾みを
「グランプリ（ＧＰ）で戦えるまで戻ってきた」。決して大口を叩かない松浦が決勝を終え、笑顔でそう言った。賞金ランキングで５年連続となるＧＰ切符を獲得している松浦がケガを乗り越え、ここにきて機首を持ち上げてきた。
ウイナーズカップを制しているようにバンクの相性は問題ない。連係実績豊富な清水裕友の欠場はマイナス材料でも松浦には何でもこなせる自在脚がある。冬場の当地はＢＳ強い向かい風が吹きつける。だが、軌道をしっかり修正した松浦の敵ではない。風を切り裂く力強いフットワークを披露してくれよう。「最高の状態でＧＰを戦いたい。結果を残せるよう全力を尽くす」。暮れの大一番に向け、弾みを付けるつもりだ。
◇松浦 悠士（まつうら・ゆうじ）1990年（平２）11月21日生まれ、広島県広島市出身の33歳。市立広島工高卒。10年７月にプロデビュー。通算成績は1195戦343勝。主な優勝はＧⅠ第61回競輪祭（19年）、ＧⅡ第４、７回ウィナーズカップ（20、23年）、ＧⅠ第63回オールスター（20年）、ＧⅠ第75回日本選手権（21年）、ＧⅡ第17、18、19回サマーナイトフェスティバル（21、22、23年）。１㍍68、73㌔。血液型Ｏ。
KEIRIN スポニチが説明！ 競輪の基礎知識