GⅢ初Vへ集中

皿屋 豊
今年前半戦一番の目標
日程的にGⅡウィナーズカップ(伊東)組は不在。さらに大垣との昼夜リレーGⅢということで、戦力も分散された。こちら四日市で中部勢をリードするのは皿屋だろう。
昨年10月のGⅠ寛仁親王牌(弥彦)以降はFⅠ戦が主戦場。GⅢは松阪(昨年11月、今年1月)と奈良記念(2月)の3回しか走る機会がなかった。そんな中でもしっかりと着はまとめて、直近4カ月の競走得点は110点オーバー。2場所前の岸和田では23年7月の高松以来、約1年7カ月ぶりの優勝。中部単騎での戦いだった。
「(岸和田決勝は)作戦通り。近畿勢に付いていっても、桐山(敬太郎)君を連れている川越(勇星)君なので、中団には絶対に入れないから。(前団が並走した)あそこで一発行ったら決まるかなと」
最後方に置かれても慌てず騒がず。脚を温存してチャンスを待った。そして前団のあおりを受けない、イエローラインギリギリの高さで。自分の仕上がりに自信がなければ、なかなかできない芸当である。
「昨年の秋、寛仁親王牌のあとに近畿の合宿に混ぜてもらった。そこで脇本(雄太)君からいろいろ聞いて取り入れたことが、年末ぐらいから実を結んできたのかな。全日本選抜では脇本君以外にも近畿合宿に来ていた村田雅一、三谷将太、寺崎浩平と大勢が決勝に乗っていた。これもいい刺激になってます」
大躍進中の近畿軍団を、指をくわえて見ているだけではつまらない。最近は自力以外の役どころも増え、さらなる進化を求められている。
「番手戦をモノにできれば、GⅠでも上に行けると思っている。仕事とか、しっかりやっていかないと」
4月29日に開幕するGⅠ日本選手権(名古屋)に向けて準備は整いつつある。
「四日市GⅢは今年前半戦の一番の目標。もう一つの地元だし、練習に行くこともある。風が強くて直線も長い。優勝を狙いたいと思います」
まずは今大会に完全集中。内容にも結果にもこだわりたい4日間である。