A級1、2班戦展望


 A級のVの行方は波乱含み。とはいえ気合の乗りは一丸尚伍(33=大分)が一番。譲れないホームバンクで集中力を高める。前期はS級を体験。洗礼を浴びたが、6月の地元GⅢでは予選を快勝。二次予選もクリアし準決までコマを進めるなど存在をアピールした。好事魔多し。別府GⅡ直後の高知FⅠ初日に誘導員を早期に追い抜き、4カ月余りを棒に振った。

 今期は無念のA級降格となっているが、一発目の小倉は①①❷とピシャリまとめた。決勝は加倉正義(68期)の優勝に貢献するなど上々のフットワークを見せつけた。GⅢ以来の地元戦に備え、調整も万全。連日の自力攻勢で24年6月の久留米以来の優勝を目指す。

 その一丸とタッグを組むのが松尾信太郎(42=福岡)だ。こちら松尾も今期はS級からの降格組。差し脚は健在だしマーク力も確か。優勝こそ遠ざかっているが、4場所連続決勝に進出するなど安定感も光る。一丸―松尾の九州コンビの両立に期待する。

 同じく前期S級と言えば関東勢が侮れない。真崎新太郎(46=栃木)、志村龍己(39=山梨)も堂々のV候補だ。

 真崎は降格後の今期8場所すべて優出。直前の松阪を制すなど上げ潮だ。自在の小田倉勇二(39=埼玉)、さらに実績ある志村とどう折り合うのか。仮に果敢な坪内恒(34=千葉)に真崎―志村―小田倉で結束する陣容になると強力なシフトができあがる。いずれにして関東勢の出方に注目するべきだろう。

 北日本から高木翔(31=岩手)がV争いに割って入る。S級経験豊富な高木はすっかり追い込みにシフトチェンジしているが、状態は悪くない。強力な捲りを武器にもつ引地正人(45=秋田)に乗って高木が差し脚を伸ばすシーンも思い浮かぶ。

 中四国は蓮井祐輝(42=香川)が代表格だが、上位に通用するラインの機動力が不在で苦戦は免れない。


チャレンジ戦展望


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