25年〝快幕〟狙う

深谷知広

 昨年の競輪祭の準決では無念の落車(左肩脱臼)に泣いた。SS班の座はキープできなかった深谷。ただ、爆発的なパワーは競輪界でも1、2を争う凄みがある。

 24年のGⅠ戦線では決勝進出なしと結果は出なかったが、記念優勝は2回と実力の片りんをみせた。2回目のGⅢ優勝となった10月の熊本記念の決勝戦は、最終7番手から豪快な捲り追い込みで一気の突き抜け。強烈なスピードは圧巻で、脇本雄太を相手での優勝に歓喜のガッツポーズが飛び出した。

 年間の最多勝を目指していた勝ち星は、42勝で惜しくも2位(1位は石原颯の44勝)に終わった。「最多勝はダメだったけど、1着の数は多かった。これからも目の前のレースを集中して戦いたい」と手応えを感じている。

今年の走り初めで結果を出す

 今シリーズは頼もしい相棒の郡司を筆頭に、岩本ら南関勢の仲間がいて厚いラインを背に戦えるのは大きな強み。南関連係の郡司との並びは流動的な面もあるが「ハコでもしっかり戦えるようにしたい」。強烈なタテ攻撃だけではなく、追い込みに回って技術が向上すればまさに〝鬼に金棒〟といえる。25年の走り初めとなる当地で、深谷が躍動する。


【先行予想】
古性 王者の走りで突破


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