極めてレアなケースだ。大宮のガールズケイリンは決勝(11R)7番目の椅子を巡り、新人の山口伊吹(19=長崎)と藤田まりあ(19=埼玉)が合計9ポイントで並んだ。共に7着、3着で勝ち上がりも同じ。本来なら直近4カ月の競走得点上位者が決勝へ勝ち上がるが、新人はデビュー戦のため競走得点0。そのため抽選器で雌雄を決することになった。
最初に抽選器を回した藤田が「43」を引き、続いた山口が「33」。取り決めにより数字が小さい山口が決勝切符をつかみ取った。
同期と想定外のバトルとなり思わず涙がこぼれた山口は「藤田さんの分も頑張ります」と決意表明。「脚は悪くないが、組み立てが良くない。レース中に迷っている」と反省し「決勝は勝ちたいです」ときっぱり言い切った。未勝利での勝ち上がりになったが、116期在校1位が〝運も実力のうち〟をファイナルで証明する。