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【記者コラム】外国勢の力の源ミルクライスの味は…

 今年も短期登録の男子外国人選手が掛け値なしに強い。例年以上に迫力を感じるのは明確な理由がある。それは20年東京五輪、自転車トラック種目の舞台が伊豆ベロドロームだから。伊豆を練習拠点とする外国人選手にとっては、本番のトラックで試走できるこれ以上ないチャンス。練習に熱が入るのは至極当然だ。

 

 ケイリン金メダル候補のマティエス・ブフリ(26=オランダ、写真)は7月西武園FⅠで「今シーズンベストの仕上がり」と五輪開催時季(トラック競技は8月上旬)を見据えて夏場に調子を上げてきた。同川崎FⅠのエボリューション初日はまくりを決め、上がりタイム10秒1を計測。400バンクの〝競輪〟では見ることができない破格のタイム。世界の脚をアピールした。

 

 視点をバンクの外に移すと外国人アスリートの強さの秘密が少しだけ垣間見える。「競輪が大好き」と言う来日5回目のデニス・ドミトリエフ(33=ロシア)は自らを「ドミちゃん」と呼び日本語を交えてフレンドリーに話しかける。4年連続8回目の参戦となるテオ・ボス(35=オランダ)は甘いマスクに似合わず納豆が大好き。今シーズンは既に帰国したマシュー・グレーツァー(26=豪州)が選手食堂で箸を器用に使いこなす姿には驚いた。

 

 競輪は脚だけでは勝てない。日本の文化に溶け込む姿勢と環境への適応力こそが彼らの圧倒的な脚力を下支えしている。そしてもう一つ。パワーの源はご飯に牛乳と蜂蜜をかけた「ミルクライス」。こう呼んでいるかどうか定かではないが、外国人選手の間でデザート感覚で流行しているらしい。

 

 記者も自宅で試しに食べてみたが想像通り未知の味…。世界のアスリートが好む食文化が理解できれば1年後に迫った東京五輪が2倍楽しめるかも!?(小野 祐一)

 

 ♤小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日生まれ、秋田県出身の35歳。06年スポニチ入社、大阪本社で2年、東京本社で10年競輪担当。1年間の中央競馬担当を経て今年4月から競輪復帰。6月7日の静岡FⅡ2日目予想で初めて2車単パーフェクトを達成。

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