スポニチ評論家・井上茂徳氏のインタビューに笑顔を見せる阿部拓真(左)
スポニチ創刊70周年記念のタイトルを懸けた西日本カップ・日本名輪界カップ「第20回井上茂徳杯」の決勝戦が最終日の18日、第11Rで争われ、4番手に追い上げた阿部拓真(28・宮城・107期)が2センターからインを強襲し、同杯初優勝を飾った。逃げた松岡貴久が2着、3着は松岡マークの田中誠が入線。横山尚則、簗田一輝は不発だった。
目まぐるしく隊列が入れ替わる中、鐘過ぎにかました松岡―田中が主導権を奪った。3番手佐藤が2角からまくるも松岡のけん制に合う。佐藤後位の4番手に追い上げた阿部が空いたインを上昇し1着ゴールを駆け抜けた。「展開が向いたし体も反応した」。7月小田原FⅠ以来、S級3度目の優勝を飾った阿部は思わず白い歯をこぼした。自在脚を発揮し、今年4月の当地記念でも決勝に進出。武雄バンクは〝お任せ〟と言わんばかりのフットワークだった。(岡崎 兼治)
♤阿部 拓真(あべ・たくま)1990年(平2)11月3日生まれの28歳。17年11月防府FⅠでS級初V。今年5月日本選手権(平塚)でGⅠ初出場。同8月のGⅠオールスター(いわき平)にも出場。S級優勝は今回で3度目。276走116勝。1㍍73、70㌔、血液型A。