13日開幕
岸和田競輪GI第70回高松記念杯競輪

 
第70回高松宮記念杯競輪(GⅠ)は13日から岸和田競輪場で4日間開催される。先のダービーで完全Vの脇本雄太が圧倒的な人気を集め、脇本を倒せる選手が現れるかどうかにシリーズの興味は集中する。このコーナーでは力と技で史上最強戦士の牙城に迫る選手を2回に渡って紹介する。第1回は東日本から郡司浩平、西日本からは太田竜馬をピックアップする。
 

燃えよドラゴン

太田竜馬(西・徳島)

 5月26日の全プロ記念・スーパープロピストレーサー賞の走りは鮮烈だった。打鐘4からスパートを決めて平原康多らを完封。上がり11秒0の好タイムで改めてそのパワーを見せつけた。
 
 「スピードに自信を持って踏めていることが大きいです。力は出し切れていると思います」
 
 トップクラスでは目にすることのないバック回数23の積極的な走り。強烈なダッシュ力には定評があったが、最近はゴール前の粘りも確かなものがある。一気にトップスピードに到達させ、最後まで持続させる今までにない先行選手としてのスタイルを完成させた。脇本に次ぐ先行力を持つのは間違いない。
 
 脇本とはダービーでの対戦はなく、3月ウィナーズカップ決勝戦以来となる。その時は主導権を握れず敗退した。自信をつけた今、先行でどこまで迫れるか。昇竜の走りから目が離せない。
 

威力増すまくり

郡司浩平(東・神奈川)

 3月ウィナーズカップでは脇本、浅井康太に続く3着。4月地元の川崎記念でVと勢いを加速させる。
 
 「今年はずっと状態はいいです。順調に調子は上がっています」
 
 こうガッチリ手応えをつかんでいる。5月全プロ記念でも太田の3着で高松宮記念杯へ向けて視界は良好だ。くわえて渡辺雄太を筆頭に南関東ラインの自力型が充実してきたのも心強い限りだ。
 
 ビッグレースでの脇本の強さを見て「どうしても意識します。スピードを強化していかないと太刀打ちできない」と試行錯誤を重ねる。そして「高松宮記念杯へ向けて気持ちと脚を仕上げていきたい」と充実した表情で話す。南関東勢の主軸として勝ち上がり、ファイナルで脇本に挑む。威力を増すまくりを武器に、先にまくる態勢に持ち込めば、脇本を破ってのVロードが見えてくる。