13日開幕
岸和田競輪GI第70回高松記念杯競輪

 
第70回高松宮記念杯(GⅠ)は13日から岸和田競輪場で開幕する。このコーナーでは世界の脇本雄太にストップをかける可能性を秘める2人。東日本ではダービー決勝3着と勝負強い菅田壱道、そして西日本は絶好調・松浦悠士の2人を取り上げる。さえる自在の運びに注目だ。
 

さえ渡る自在の走り

菅田壱道(東・宮城)

 5月松戸ダービー決勝3着で波に乗った。北日本単騎の苦しい状況の中での表彰台だから価値がある。続く宇都宮記念でもSS班の村上義弘に続く決勝2着。松山全プロ記念こそ成績を残せなかったが、直前の函館FⅠでも軽快な走りを見せて好調をキープしているのは間違いない。
 
 「ダービー3着自体は良かったですが、高松宮記念杯を取りたい。新車とかいろいろレースで試して、そこ向けて調子をピークに持っていきたいです」
 
 言葉は力強い。その走りはさらに自在性を増している。自力選手のぶつかり合いから〝姿〟を隠すように脚をためて最後は伸びてくる。レース展開がもつれればもつれるほど出番は増える。穴党には願ってもない狙いの選手となる。昨年は決勝4着と岸和田バンクとの相性も抜群だ。最強・脇本に先着を果たすのはパワー型より自在のこの男か。
 

悲願の初タイトルへ

松浦悠士(西・広島)

 直前の取手記念を制して賞金ランキングは4位に浮上した。獲得賞金で初のグランプリ出場へ向けても有利なポジションにいる。「後ろを固めてくれたラインのおかげですが自力で勝てたのは大きい。次につながる走りができました」と笑顔で話す。もちろんその視線は高松宮記念杯を向いている。今年に入ってからは「グランプリは意識しています」と好調をキープ。5月松戸ダービーでも中国ラインの清水裕友と連係し、脇本を倒す一番手に挙げられていた。今、もっともタイトルに近い男の名がふさわしい。
 
 まくり、追い込みと何をしても強いのがセールスポイント。勝負どころを逃さないレースセンスも屈指のものがある。くわえて勢いに乗る中四国勢が味方になるのは何よりのアドバンテージだ。さえる自在戦とラインの力で脇本の牙城を崩せば、悲願のGⅠ初Vが見えてくる。