---

小倉競輪祭シリーズ展望

◇打倒近畿！平原　関東をリード

　ケタ違いの先行力を誇る脇本雄太を擁する近畿勢がＶ戦線をリードする。脇本をサポートするのが古性優作だ。昨年のオールスターで脇本の番手回りからＧⅠ初Ｖを飾った古性は年末の静岡ＧＰを単騎で優勝。今年も全日本選抜と高松宮記念杯を獲るなど充実期に入った。脇本、古性を中心とする近畿勢が総合力上位だ。

　

• 

• 

　関東も役者ぞろい。大将格の平原康多は競輪祭過去３Ｖと縁のあるタイトルだ。同じＳＳ班の前回覇者・吉田拓矢、しぶとい諸橋愛、さらに真杉匠がＧⅠ級の力を付けたのはプラス材料となる。関東勢が一枚岩となり脇本を脅かす。

　

• 

• 

　北日本から先の寛仁親王牌でグランドスラムを達成した新田祐大がクローズアップされる。すでに賞金面で暮れのＧＰ切符を手にしている佐藤慎太郎、守沢太志がラインを編成。賞金ランキング11位の成田和也はＧＰ出場に可能性を残す。新田、あるいは昨年決勝に進出した新山響平がひと肌脱ぎ、成田を引き出すケースも。

　郡司浩平にとって小倉は思い出の地。２年前の62回大会でＧⅠ初Ｖ。信頼厚い深谷知広と連係が見もの。防府記念決勝の落車は気になるが幸い軽傷。昨年２月の全日本選抜以来のタイトルを目指す。

　

• 

• 

• 

• 

　松浦悠士、清水裕友の中国ＳＳコンビも圏内。何度も結果を残しているだけに好勝負必至だ。

　昨年の歓喜再び、北津留翼と園田匠が地元ＧⅠでハッスルする。08年の井上昌己以来、九州からの優勝者は出ていない。タイトル奪還は悲願。あと一歩届かなかった昨年決勝の雪辱を果たすべく地元コンビが見せ場をつくる。賞金ランキング第10位と初のＧＰ出場を視野に捕らえている山田庸平は決勝進出が条件。兄・山田英明、山崎賢人が山田をあと押しする。

　

• 

• 

　中部は浅井康太と山口拳矢が代表格。浅井はＧＰ２勝、競輪祭も４年前に優勝を飾っている実力派だ。昨年、２走目に落車し悔しい思いをした山口拳がリベンジに燃える。

　四国から競輪祭２Ｖの小倉竜二が名乗りをあげる。太田竜馬の欠場はマイナスでも自慢のさばき、差し脚は健在だ。

【ＧＰの行方】９位の清水が踏ん張るか

　2022年のＧⅠは２月全日本選抜（取手）＝古性優作、5月日本選手権（いわき平）＝脇本雄太、6月高松宮記念杯（岸和田）＝古性優作、８月オールスター（西武園）＝脇本雄太、10月寛仁親王牌（前橋）＝新田祐大がそれぞれ優勝。この３人は確定。

　賞金面ではランキング第２位の松浦悠士から同５位の守沢太志まで安全圏。8000万円台に乗せている郡司浩平と平原康多もよほどのことがない限り出場枠を獲れそう。

　清水裕友が９位に踏ん張っているが、ボーダー外の山田庸平、成田和也も決勝に進出すれば賞金面で逆転の可能性は残されている。

---